━━━━━━━━━━━━━━ 信州さんぽメールマガジン 第251号 2025年8月6日発行 長野産業保健総合支援センター ━━━━━━━━━━━━━━ --- 目 次 --- ◇コラム:矢口敏子産業保健相談員より NEW 【研修会・セミナー】 ◇8・9月の研修会のお知らせ NEW 【治療と仕事の両立支援】 ◇8月の治療と仕事の両立支援相談窓口の開設日 NEW 【相談支援(労働安全衛生、カウンセリング等)】 ◇8・9月の産業保健相談員による相談窓口の開設日 NEW 【お知らせ】 ◇関係機関情報(行政ニュース) ◇新着情報 ◇センターから ◇おしらせ 【編集後記】 ------------ ◇コラム:矢口敏子 産業保健相談員(両立支援担当)より NEW 腸内環境…、腸まで生きて届く…など腸に関する言葉を耳にする機会が増えていますが、「腸活」は心身の健康維持にとって大変重要であると考えています。 胃腸病学者のエムラン・メイヤー氏は「脳と腸内臓感覚は強し」の著書で『腸管神経系(ENS)は「第二の脳」と呼ばれ、5000万から1億もの神経細胞から構成される、きわめて重要な器官である。そしてこのENSと腸内微生物と脳は、24時間休まず、ミリ秒単位で膨大な情報をやりとりしており、健康な心身の維持に欠かせないこの内部の会話が、さまざまな鍵を握っている。現代の都市生活者の腸内環境は荒れてきているが、何が原因で、どのような悪影響があり、対策を取ればよいのか?慢性疼痛や過敏性大腸症候群(IBS)、うつ病、不安障害、自閉症スペクトラム障害、パーキンソン病などは、腸内微生物とどのような関係があるのだろうか』と述べています。 以前から腸は、小腸は食べ物を消化吸収するところ、大腸は便を作るところであって、口から肛門までの連続するただの管状の臓器であるという認識が、この20年で腸は「ただ食べ物が通過する臓器」から「代謝、免疫、ホルモン系に影響を与える、体の中での中心である」というように認識が一変されました。 また、近年の研究で、ストレスの感じ方は「腸の状態」によって大きく左右されることがあると報告されています。さらに「不安・焦り・緊張・恐怖」といったストレスは「腸」でコントロールすることもできる。少し不可解な話ですが、それを理解するために重要となるのが「脳腸相関」というキーワードです。腸脳相関は「腸・脳・腸内細菌」がダイレクトに接続されておりリアルタイムに交信していることが分かってきました。すなわち、ストレスなどの脳のトラブルがあると胃腸のトラブルにつながり、緊張したりするとお腹が痛くなるメカニズムが漸く理解できるようになってきたのです。そしてさらに進んで、その病態には腸の中の細菌が作り出すグルタミン、GABA(V-アミノ酪酸)、トリプトファン、チロシン、ドーパミン、セロトニンなどが大いに影響を与えていることもわかってきました。その腸内細菌叢は異種生物で構成される「もう一つの臓器」と捉えることもできる重要な存在ともいわれています。 その腸の中は多様であることが重要(豊かな森に多様な動物、微生物が生息するイメージ)なのです。 そして、腸内微生物のバランスは、「どのようなものを食べるかによって大いに影響をうける」のです。 また、私達は自分でいつ、何を食べようと思うか決めているつもりでいますが、実はその前に食べた食事内容によって腸内細菌が食べる意欲をコントロールしていますし、腸内の細菌たちは腸管の免疫細胞にも、迷走神経を介した脳とは莫大な情報のやり取りをしています、体の免疫細胞のうち70%が腸のなかに置かれておりそのパトロールの役割を果たすのが腸内細菌なのです。 腸内環境を乱さないためには食生活が重要です。大量の食品添加物が入っている加工品を避けることがメイン。加工済みの総菜やカップ麺・乳製品など…。 果糖とグルテンの取り過ぎに注意する。 より多く、より多種類の食物繊維を摂取することも大切です。 最近の医療では腸内細菌バンクが設られフローラ移植が行われるようになってきています。 本年7月国立がん研究センターなどのグループが特定の腸内細菌が多く存在している患者は癌(胃腸系以外も含む)治療の効果が高かったことを突き止めたと発表しました。 以上、腸活について少し書いてみました。センターの研修では大切な食事などについてももう少し詳しくお話させていただきますのでご興味がある方はご参加下さい。 ------------ 【研修会・セミナー】 ◇8・9月の研修会のお知らせ NEW 新型コロナの感染状況によっては、感染防止の為に集合研修等が中止になる場合があります。 中止の場合は、申込者にお知らせするとともに、当センターのホームぺージにもお知らせを載せますので、ご注意をお願いします。 8・9月の研修会は次のとおりです(参加費無料)。ホームページからお申し込みください。 → https://www.naganos.johas.go.jp/event-and-seminar/ ------------ ≪長野会場(鈴正ビル 2階研修室)≫ → https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/nagano-suzuki-2f/ ★「 「心理的安全性」を育むためのコミュニケーション 」~ アサーティブなやり取りをするために必要な自分の感情のケア ~ 令和07年09月25日(木) 13:30~15:30 株式会社 Dream Seed 代表取締役 三井 洋子 氏 ------------ ≪オンライン研修( Zoom Webinars )≫ → https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/web-zoom-webinar/ ※一方向からの配信となります。参加者の顔は映りません。 ★「 メンタルヘルス不調者の職場復帰支援(リワーク支援) 」 令和07年08月21日(木) 13:30~15:00 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構長野障害者職業センター リワーク支援担当官 ★「 産業保健スタッフの役割と連携 」1.産業医以外の職種と産業医との役割と連携 2.産業医や主治医をどう有効に産業保健の場で活かすか 令和07年08月25日(月) 13:00~14:30 信州大学医学部 衛生学公衆衛生学教室 教授 野見山 哲生 氏 ★「 2回シリーズ 「事業場における知っておきたいがんの基礎知識と罹患者への対応」 」第2回 「 がんの長期生存期から終末期 」 令和07年08月28日(木) 13:30~15:30 新潟県立看護大学講師・がん看護専門看護師 横川 史穂子 氏 ★「 化学物質に関する自律的管理とは? 」~ 自律的管理、どこに重点を置けば良いのか ~ 令和07年09月05日(金) 13:30~15:00 長野労働局 労働基準部 健康安全課 担当官 ★「 転倒災害・腰痛災害を起こさないために! 」~ どうする転倒 どうする腰痛 ~ 令和07年09月18日(木) 13:30~15:30 安全衛生オフィスIMAI 所長 今井 千一 氏 ----------- ≪オンライン研修( Zoom Meetings )≫ → https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/web-zoom-meetings/ ※双方向のやり取りを行うため、カメラをオンにしていただき受講いただきます。 ★「 その不調、仕事が原因か否かそれが問題だ 」~ 事例から見る、メンタル不調労災の境界線 ~ 令和07年09月03日(水) 13:30~15:00 長野産業保健総合支援センター 産業保健相談員 高橋 知也 氏 ★「 産業保健職が知っておくべき法令、判例 」 令和07年09月12日(金) 13:30~15:30 株式会社Smart OHW 医師 増田 将史 氏 ------------ ≪動画配信≫ → https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/video/ ★「 職場のメンタルヘルス基礎研修 」~ 現場の管理監督者の役割 第1講 ラインケア 配信日時 令和07年08月20日(水) 9:00~16:00 社会医療法人抱生会丸の内病院 精神科科長 武藤 隆 氏 ※動画の時間は約1時間です。 ★「 職場のメンタルヘルス基礎研修 」~ 現場の管理監督者の役割 第2講 休職支援・復職支援 配信日時 令和07年08月27日(水) 9:00~16:00 社会医療法人抱生会丸の内病院 精神科科長 武藤 隆 氏 ※動画の時間は約1時間です。 ★「 職場のメンタルヘルス基礎研修 」 第3講 セルフケア 配信日時 令和07年09月10日(水) 9:00~16:00 社会医療法人抱生会丸の内病院 精神科科長 武藤 隆 氏 ※動画の時間は約1時間です。 ★「 職場のメンタルヘルス基礎研修 」 第4講 メンタル不調の基礎的な理解 配信日時 令和07年09月17日(水) 9:00~16:00 社会医療法人抱生会丸の内病院 精神科科長 武藤 隆 氏 ※動画の時間は約80分です。 ------------ 【治療と仕事の両立支援】 ◇8月の治療と仕事の両立支援相談窓口の開設日 NEW → https://www.naganos.johas.go.jp/information/ryouritu202508/ ★「治療と仕事の両立支援コーディネーターマニュアル」について → https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/1047/Default.aspx ------------ 【相談支援(労働安全衛生、化学物質対策、カウンセリング等】 ◇8・9月の産業保健相談員による相談窓口の開設日 NEW → https://www.naganos.johas.go.jp/information/soudann202508/ ------------ 【お知らせ】 ◇関係機関情報(行政ニュース) 産業保健だけに限らず、様々な参考となる行政ニュースを出来る限り、更新していますので参考にしてください。 → https://www.naganos.johas.go.jp/administration-news/ ◇新着情報 皆様にお役に立てる新着情報を、更新していますので参考にしてください。 → https://www.naganos.johas.go.jp/information/ ◇センターから 情報誌『産業保健21』をお届けします。お申込みは下記のURLからお願いします。 → https://www.naganos.johas.go.jp/bcms/wp-content/uploads/2019/05/mail-magazine.pdf ◇おしらせ 社内研修会等に使用する資料をお探しの方は、長野産業保健総合支援センターにご連絡ください。 また、各種産業保健にかかるリーフレットもありますので、問い合わせしてください。 ------------ 【編集後記】 それにしても、毎日、ものすごい猛暑が続いています。 事務所の窓から見える大きな温度計の数字を見るのが日課となっており、毎日「37度」を示しています。 苦笑いしながら、「毎日暑いですね」と交わす挨拶が、日常的な光景としてすっかり定着しました。 関東甲信地方は7月18日に梅雨明けし、平年より1日早く、去年と同じとのことです。7月だけで猛暑日は16日を数え、7月としては観測史上最も多かったそうです。 熱中症警戒アラートも連日出され、対策の徹底が呼びかけられています。日中は、できる限り涼しい場所で過ごすことが好ましいとされ、どうしても外出しなければいけない場合には、まず日傘や帽子を着用し、日陰などで直射日光を避けることも呼びかけられています。また、30分おきに涼しい場所で休憩をとり、水分と塩分をこまめにとることも推奨されています。 心と身体の健康を保ち、厳しい残暑を乗り切っていきましょう! ------------ ★メールマガジンは月1回発行しています。 ★編集内容に関するご意見・ご感想をお聞かせ下さい。 ★メールアドレスの変更、配信停止の手続きはE-mailまたは当センターあてにお願いします。 ┏━━━ ┃発 行 者 ┃ ̄ ̄ ̄ ̄ ┃独立行政法人労働者健康安全機構 ┃長野産業保健総合支援センター ┃〒380-0935 ┃長野市中御所1-16-11 鈴正ビル2階 ┗━━━






