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信州さんぽメールマガジン
第220号 2023年5月11日発行
長野産業保健総合支援センター
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— 目 次 —
◇コラム:伊藤かおる産業保健相談員より NEW
【研修会・セミナー】
◇5月・6月の研修会のお知らせ NEW
【治療と仕事の両立支援】
◇5月の治療と仕事の両立支援相談窓口の開設日 NEW
【相談支援(コロナ感染症対策、労働安全衛生、カウンセリング等)】
◇5・6月の産業保健相談員による相談窓口の開設日 NEW
【お知らせ】
◇関係機関情報(行政ニュース)
◇新着情報
◇センターから
◇おしらせ
【編集後記】
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◇コラム:伊藤かおる産業保健相談員(カウンセリング担当)より NEW
GWはみなさんどのようにお過ごしでしたでしょうか。わたしは上高地の徳澤に1泊してきました。コロナ禍で歩く習慣が減り、すきな登山もしない数年でしたので、ザックを担いで2時間歩けるかなと少し心配。でも上高地河童橋について雄大な穂高の景観をみたら自然と足が川沿いの道を進み始めていました。行き交う方々はマスクをしている人もまばらで、すれ違うたび「こんにちは」と声をかけてくださいます。「空気が美味しい!」空気ってこんなに美味しかったかな。そうか、マスクいつもしていて、空気を吸うことも実は遠慮していたのかな、なんて感じながら、だんだんただ黙々と歩いている自分がいました。何も考えずに歩くだけの時間も本当に久しぶり。身体中が喜んでいる。そんな時間です。
このところ傍らにおいて読んでいる本があります。Compassion Standing at the Edge コンパッション 状況に飲み込まれずに、本当に必要な変容を導く、「共にいる」力、という邦訳の本です。自分を犠牲にせずに、人の役に立つにはどうすればいいのか。というサブタイトルに惹かれて、ぼつぼつと読んでいます。自分も人も大切にしながら成果も出したい、そう望むもののどうしていいかわからず疲弊している。相手やチームのために、ついつい自分を犠牲にしてしまう。強い思いで取り組んでいたことがうまくいかず、落胆し、燃え尽きてしまう。そのような状態、燃え尽き、共感疲労、過重労働による抑うつ。そんなときほど適切な行動の選択や、相手との関係構築、モチベーションの維持のために、状況に飲み込まれず、明晰に意思決定力、対人調整力、モチベーションを保つことができる力を、人間は本来うまれながらに持っている。それが「コンパッション」である。という序文に惹かれ、それを育む方法を著者の歩みに重ねて書かれている章をめくっています。
本の中でEdgeと表現される崖のふちを、あたかも歩いているような仕事の仕方を自分はしているのではないか。そんな思いで、本を片手に上高地に行き、自分を崖のふちから戻してあげる時間を取ろう。それが私のセルフコンパッションだなどと思いました。上高地に行こうと決めた瞬間から、わたしは自分が今どこに立っていて、何が必要か見渡せる状態を取り戻したのかもしれません。沼に入ってしまうように仕事をしている自分もいます。でもこの本の中では、沼に入らなければ見えないこと感じられないこともある、それも重要な経験、そこで踏み外すことなくその経験とどうかかわるか、自分の変容の機会としてどう活かすか、そんなことも書かれています。転落しそうな自分すら俯瞰して楽しめれば、それはこの上なく豊かな経験になるだろうな。山を見ながら川沿いを黙々と歩き、自分の心や体が疲れすぎていたかもしれないと改めて感じていました。
セルフコンパッションという言葉もコロナ禍で改めてよく聞かれるようになりました。自らの欠点、失敗、または人生におけるさまざまな苦しみに直面した時に、自分自身への思いやりを実践する。クリスティン・ネフの定義によると、セルフ・コンパッションは「自分への優しさ」、「共通の人間性」、および「マインドフルネス」という3つの主要な要素で構成されています。産業保健に携わる皆さんにとって、今日はどんな日でしょうか。できれば、いま、ご自身へのやさしさ、未来や過去に気持ちがとらわれず、今ここにいるという感触。深く呼吸し、自分の足を改めて地面につける瞬間。そんな自分への思いやりを傍らにおいて、業務に向き合っていただければと願い、自分の強さも信じようと思うGW明けです。
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【研修会・セミナー】
◇5月・6月の研修会のお知らせ NEW
新型コロナの感染状況によっては、感染防止の為に集合研修等が中止になる場合があります。
中止の場合は、申込者にお知らせするとともに、当センターのホームぺージにもお知らせを載せますので、ご注意をお願いします。
5月・6月の研修会は次のとおりです(参加費無料)。ホームページからお申し込みください。
なお、下記以外の記載のない研修会については、現在(満員)となっております。
→ https://www.naganos.johas.go.jp/event-and-seminar/
≪長野会場(鈴正ビル 2階研修室)≫
→ https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/nagano-suzuki-2f/
★令和5年05月12日(金)15:00~17:00
「メンタルヘルス事例検討」
信州大学医学部精神医学教室 教授 鷲塚伸介氏
★令和5年06月21日(水)13:30~15:30
「心と身体のセルフケア」
株式会社 Dream Seed 代表取締役 三井洋子氏
≪松本会場(JA中信会館 4階401会議室)≫
→ https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/matsumoto-ja-4f-401/
★令和5年05月29日(月)13:30~15:30
「心理的安全のためのチームビルディング」~ワークショップで具体的方法を体験する~
キャリア&メンタルサポートOffice Suzu 代表 西牧鈴子氏
≪オンライン研修( Cisco-Webex Webinars )≫
→ https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/online-cisco-webex-webinars/
※一方向からの配信となります。パソコンからの参加の場合、事前にアプリをダウンロードする必要はなく、インターネットブラウザからの参加が可能です。
★令和5年05月16日(火)13:30~15:30
「生活習慣病について」~生活習慣病の予防と重症化予防~
公益社団法人 長野県栄養士会 会長 馬島園子氏
★令和5年05月26日(金)13:30~15:30
「労務管理担当者に必要な産業保健に関する基本的な知識」~発達障害の疑われる社員とメンタルヘルス不調編~~
神田法律事務所 代表弁護士 織 英子氏
信州大学医学部産業衛生学講座 教授 塚原照臣氏
★令和5年06月14日(水)13:30~15:00
「それって性格?それとも不調?社員とのトラブル事例」
産業保健相談員 高橋知也氏
★令和5年06月23日(金)13:30~15:30
2回シリーズ「事業場における知っておきたいがんの基礎知識と罹患者への対応」
第1回 「がんの診断期から治療期」
長野市民病院 がん看護専門看護師 横川史穂子氏
≪オンライン研修( Cisco-Webex Meetings )≫
→ https://www.naganos.johas.go.jp/seminar-place/online-cisco-webex-meetings/
※双方向のやり取りを行うため、カメラをオンにしていただき受講いただきます。事前にアプリのダウンロードをお願いします。
★令和05年05月23日(火)13:30~15:30
「多様な働き方のために必要な取組み」~女性だけでなく男性にも必要な働き方改革~
オフィス・キャリアサポート 代表 古越真佐子氏
★令和05年06月13日(火)13:30~15:30
「メンタルヘルスにおける職場復帰にかかる問題とその対応」~休業開始前から復職判断、復帰プログラムの作成、復職支援全般について~
株式会社コミュニケーションズ・アイ 代表取締役社長 伊藤かおる氏
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【治療と仕事の両立支援】
◇5月の治療と仕事の両立支援相談窓口の開設日 NEW
→ https://www.naganos.johas.go.jp/information/ryouritu2023005/
★「治療と仕事の両立支援コーディネーターマニュアル」について
→ https://www.johas.go.jp/ryoritsumodel/tabid/1047/Default.aspx
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【相談支援(コロナ感染症対策、労働安全衛生、カウンセリング等】
◇5・6月の産業保健相談員による相談窓口の開設日 NEW
→ https://www.naganos.johas.go.jp/information/soudann202305/
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【お知らせ】
◇関係機関情報(行政ニュース)
産業保健だけに限らず、様々な参考となる行政ニュースを出来る限り、更新していますので参考にしてください。
→ https://www.naganos.johas.go.jp/administration-news/
◇新着情報
皆様にお役に立てる新着情報を、更新していますので参考にしてください。
→ https://www.naganos.johas.go.jp/information/
◇センターから
情報誌『産業保健21』をお届けします。お申込みは下記のURLからお願いします。
→ https://www.naganos.johas.go.jp/bcms/wp-content/uploads/2019/05/mail-magazine.pdf
◇おしらせ
社内研修会等に使用する資料をお探しの方は、長野産業保健総合支援センターにご連絡ください。
また、各種産業保健にかかるリーフレットもありますので、問い合わせしてください。
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【編集後記】
新年度が始まってから早くも1か月が経過しました。新入社員として職場に入られた方も新しい職場に大分馴染んできたことと思います。
さて、5月と言えば、五月晴れという言葉に象徴されますように、爽やかな季節であり、仕事をする上でも私生活を過ごす上でも心地良い時期となりました。
その反面、ゴールデンウイーク等の長期の休暇があり、「5月病」との言葉に象徴されますように、新入社員を中心に職場に馴染めず、心の病に罹患される方が毎年のように見受けられます。そのため、メンタルヘルス対策について、
改めてその重要性がクローズアップされる時期でもあります。当センターでは、メンタルヘルス対策のみならず産業保健にかかる研修会等を多数ご用意しておりますので、皆様方におかれまして、奮っての参加をお待ちしております。
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┃独立行政法人労働者健康安全機構
┃長野産業保健総合支援センター
┃〒380-0935
┃長野市中御所1-16-11 鈴正ビル2階
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